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2010年06月 アーカイブ

なぜ船にブリッジ(橋)があるのか

さて、船長室のそのまた前方、つまり船のいちばん見晴らしのいい場所が、ブリッジ(橋)です。

ナビゲーション・ブリッジ(航海用船橋)とも表現しますが、普通はブリッジ(=操舵室)とよんでいます。

操舵室なのになぜ橋なのでしょうか。

最新型の船ではわかりにくいのですが、1940年頃までに建造された船を前方から見ると、操舵室の両脇に大きく張り出した部分が目につきます。

これをウイングといいます。

このウイングから接岸や離岸のときに船長が身を乗り出し、船が岸壁にぶつからないように、前後を見やすいように造られているのです。

このウイングは両手を広げた橋のように見えることから、ブリッジとよばれ、日本語に訳されるときに「橋」では収まりが悪いので、船橋となりました。

gouka.JPG

水先案内人の仕事

出港の1時間ほど前から、ブリッジは慌しさをまします。

すでに海図には航路が引かれています。

陸上との無線連絡の回数は、時間を追うごとに増えていきます。

双眼鏡とトランシーバーを手にした制服を着ていない年配の人が、船長と頻繁に打ち合わせを繰り返します。

パイロット(水先案内人)とよばれるベテランで、その港での船の出入港を取り扱っています。

パイロットは船長経験者であり、その港のことなら、ナメるように知りつくしています。

この時間なら、どのあたりで潮流が変わり、どこに浅瀬ができるか・・・などといった刻々と変化する港の状況がすべて彼の頭脳にはインプットされているのです。

前部マストに「出港」の旗がひるがえりました。

一等航海士と二等航海士の姿は、このときブリッジにはありません。

一等航海士は船首に、海士は船尾についています。

彼らはトランシーバーでブリッジに、船の前後の状況を伝え、岸壁に結んだロープ(もやい綱)を巻き上げたりする作業を指示します。

操舵手は、操舵輪に軽く手をふれて立っています。

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